カトリック神戸中央教会
Kobe Central
catholic church
エマニュエル・ポポン神父
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8月6日の朝、パリ・シャルル・ド・ゴール空港に着いた途端、パリ外国宣教会の本部から「9月の会議が延期になりました」とパリミッション会の本部から連絡が届きました。
実はこの会議がフランスに行く主な理由でした。
会議員の一人のスケジュールが変更したことに従って10月11日まで延期せざるを得ないことになり、それに加えて、コロナ禍の影響で日本への帰り便が少なくなったため10月27日までフランスに滞在することになりました。
そんな訳で、ついに6週間の休暇が3ヵ月になりました。
司祭叙階の時から初めてこんなに長く故郷に滞在することになったのです。
神様が与えてくださった時間と思い、どのような出会い、出来事が待っているかを楽しみにしながら毎日を味わおうと決めました。
明日のことを思い悩まずに、この時間を過ごしたかったのです。
まず実家に行って、3年間ぶりに会わなかった家族と出会い、喜ぶことができました。
両親が年をとっていたことを目で見て、改めて時間の経過や、一緒にいる時間の大切さを感じ、同時に、別れの時間も毎日近づいていることも感じました。
日本に帰る時の別れだけではなく、死の別れも感じていました。
時間を止めることはできないので、どういうふうにしてこの大切な時間を過ごすことが出来るのかをよく考え、祈り、そして気づきました。
別れの悲しみは出会いの喜びから生まれ、その悲しみを避けることはできない、ということをです。
そもそも出会う喜びはどこから来ているのでしょう。
それは一緒にいる人を、一緒にいる間、大切に思うことから来るのです。
家族であろうが、知らない他人であろうが、一緒にいる人を愛することから喜びが生まれるのです。
愛する人と過ごせる時間は限られています。別れる日もいずれ必ず来ます。
その時が来ると悲しみを覚えるでしょう。
しかし、愛は別れの悲しみに消されることはありません。いつも心と共にあるのです。
親しい人のそばにいる喜びがなくなっても、悲しみを覚えても、愛の力はいつもわたしたちの中に残るのです。
それを信じれば、愛そのものが人生の生きがいになります。
親しい人に出会う時、愛を求めるより、人を愛したいと思うようになります。
それはイエス様から学んだことなのです。
愛する人との出会いから覚える喜びは、愛の大切さを教えます。
親しい人と一緒にいる喜びは愛から生まれます。
大切なのは喜びではなく、愛することです。愛するからこそ出会いの喜びがあるのです。
誰を愛するのかが自分で決めるのではなく、目の前の人を愛しましょう。
親しい人と一緒にいる時に自然に愛を感じます。
その愛が大切なのです。
その愛を深めていくことによって喜びも増えていき、そしていずれ悲しみが感謝に変わるのです。
イエスから学んだことは、出会う人を大切にすることです。
愛することに実の喜びがあるのです。
出典元:2021プネウマクリスマス号より
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