カトリック神戸中央教会
Kobe Central
catholic church
ブレイズ神父
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5月の末から約2ヶ月余り、コンゴに戻らなければならない突発的な出来事があり長らく留守をしてしまいました。神戸中央教会の皆さん、おかわりないでしょうか。
気づけば2024年も後半になり、その間の空白を埋めるために毎日頑張っているところですが、頭の中まで煮えてしまいそうな日本の暑さにアフリカ育ちの私でもキツイ毎日です。さて、そのような特別に暑い夏ですが、夏という言葉から、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。私は夏というと花火大会や海の日、山の日またお盆や夏休みのことを思い出します。夏は人も開放的になり自然も生き生きとして楽しいことがたくさんあります。たしかに夏になると人はいつもより他の人と触れ合う機会が多くなり、誰かと一緒にいて楽しいひと時を味わうことも多く、そこで得る人との関わりが人生における大切な1ページとなること
もあるでしょう。
ところで「人生」という単語は二つの漢字でできていますが「人」という漢字は、ご存じのように右と左で支えあっており、そのようにして生きることを人生と言っています。要するに、人生はみんなで支えあって共に生きるということだと私は思います。人は生まれ出る前から死んだ後まで、ずっと誰かに支えられているということです。しかし、私たちも支えられるばかりでなく、自分以外の誰かを支えることによって初めて自分本来の生きる意味を見つけることができるのではないでしょうか。
個人的な話になりますが、私にとって2024年は一生忘れられない年です。4月に一週間の間に父親(91歳)と叔母(94歳)といとこ叔父(78歳)が帰天してしまいました。ほぼ2ヶ月後に母親(80歳)が。日本に戻るため別れの挨拶をしに行った翌日、病院での定期検査の最中に急変し呆気なく逝ってしまいました。人間は必ず死ぬと知りながらも親しい人との別れは心を真二つに裂かれるような悲しいことです。葬式は家族や親戚だけでなく、故郷や周辺の人達や多くの知り合いでいっぱいでした。
アフリカでの死後の思想は次のような感じです。死は体と霊魂の分離であり、目に見える世界から目に見えない世界への旅で、決して命の終わりではありません。魂は先祖のあの世の村に移動し、生きている人と関わりを持ち続けます。結局、私たちにとって人は生きる人だけでなくあの世の人にも支えられて生きているということです。もちろん、生きている人は先に召された先祖たちのために様々な儀式をしたりもしますが。
このようなことから、私たちが生きていく中で忘れてはならないことの一つに「人は一人では生きていけない」という大事な要素があります。いつも誰かのお世話になっているのです。神様をはじめ自然、そして自分を取り巻く人々に常に感謝をせざるを得ません。
あなたは誰に支えられて人生を歩んでいますか。最近、あなたは誰かを助けて自分が幸せだと感じた体験がありますか。あなたの周りに助けを必要とする人はいませんか。人は楽しい時も悲しい時もいつも誰かと一緒に生きていくものです。
日本の協力のもとに建設され、1983年に開通したマタディ橋。コンゴ民主共和国と日本の友好のシンボルとなったこの橋は、コンゴ民主共和国の政情不安により日本の支援が途絶えた時期もコンゴ人の手で守られ続け、2023年5月に完成40周年を迎えました。日本から伝えられた「橋守り」の技術や信念は、同国で次世代を担う若手にもしっかりと受け継がれつつあります。
アフリカ大陸中央部に位置するコンゴ民主共和国(以下コンゴ民)。世界2位の流域面積と流量を誇るコンゴ川の中・下流域に架かる唯一の橋が、アフリカ最大規模のつり橋である「マタディ橋」です。美しく整備された姿は、40年前につくられたものとは思えないほど。その背景には、コンゴ民と日本との間で育まれてきた強い絆がありました。
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カトリック神戸中央教会と同じ敷地に、カトリック社会活動神戸センターがあり、高齢者、障害者支援、外国人支援、野宿者支援を行っています。