カトリック神戸中央教会

Kobe Central

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赤波江 豊神父
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黙想のヒント 年間第19主日

「皆さん、神の聖霊を悲しませてはいけません。あなたがたは、聖霊により、贖いの日に対して保証されているのです。無慈悲、憤り、怒り、わめき、そしりなどすべてを、一切の悪意と一緒に捨てなさい。」(エフェソ4:30-31)

「疲れた」という言葉をよく使います。
仕事で疲れた、勉強で疲れたなど。でも私たちの疲れの原因は仕事よりむしろ悩みや不安などのストレスが原因になっている場合が多いのですね。
特に怒りや憎しみは、実際かなり私たちのエネルギーを消耗しているのです。
そのエネルギーの消耗のひどさは場合によったら重労働や病気よりも甚だしいときがあります。

私たちが人に怒り憎しみを感じると、むしろ自分自身が相手に支配されることになり、その支配力は私たちの睡眠、健康、幸福にまで及びます。
反対に私たちがいくら相手に怒り憎しみを感じても相手は何も傷ついていないばかりか、かえって私たちが日夜地獄の苦しみを味わうことになる。

私たちが人への怒り、憎しみに捕らわれているときは目が歪められて真実を見る目を失っており、無意識のうちに悪いことだけを見ているのです。
ですから怒り、憎しみの炎が自分の体に入ってきたら直ちに捨てましょう。
毎日家庭でゴミを出しているのなら、心のゴミも一緒に出してしまおうではありませんか。

その代わり、いつも正しい美しい考えだけを心に入れましょう。
私たちの心は神からいただいた貴重なものだから、価値あるものにだけにエネルギー費やしましょう。
自分の思考のエネルギーをいつも正しくコントロールすること。そのためには常に誰かの笑顔を心に思い浮かべ続けましょう。
時間がかかるかも知れませんが必ずできます。

次に自分の心を過去の幸せな出来事に集中し向け、その出来事を生き生きと思い出し、それを心の中でしっかり体験し直すこと。
そのときの気温やそのとき着ていた衣服を肌で感じ取りながら、その情景をはっきり思い浮かべ、そのときの感情を生き生きとよみがえらせましょう。
そうやって手にした穏やかな心の良い情態を維持しながら、自分の意識の全てを今自分に不安をもたらしている問題に集中し向けてみましょう。

間もなく皆さんは少し前には解決が不可能に見えた問題が驚くほど単純で容易な問題になっていることに気づくでしょう。
そのとき皆さんは穏やかな心のみが持つことができる鋭い洞察力と優れた判断力を駆使しているのです。
やがて皆さんは次に自分が進むべき最善の道を発見するでしょう。

「善良な思いとともに第一歩を踏み出し、善良な言葉とともに第二歩を踏み出し、善良な行いとともに第三歩を踏み出すことで私は楽園に入った。」(バーリ)

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